「在宅」時間の増加によるエコノミークラス症候群が増加へ
エコノミークラス症候群とは、医学的に”肺血栓塞栓症”と呼ばれる病気のことでになります。
簡単に言えば、血栓(血液の小さな塊)によって肺の動脈が閉塞する病気のこと。
その結果、肺の機能が低下して息切れや呼吸困難などの症状を引き起こし、重症な場合は命に関わることも少なくありません。
肺は呼吸によって新鮮な酸素を取り入れる臓器です。
私たちが生きていく上で酸素は欠かせないもの。ですが、私たちは体内で酸素を作ることができないため、呼吸によって酸素を取り入れているのです。
そして肺では、二酸化炭素を多く含む全身を巡った後の血液と取り入れた酸素を交換する”ガス交換”が行われています。こうして新鮮な酸素を多く含んだ血液が、再び全身を巡って酸素を送り届け、再び肺に戻る…というサイクルを繰り返すのです。
エコノミークラス症候群では、全身を巡って二酸化炭素が多く含まれる血液が流れる肺の動脈が閉塞します。そのため、肺でのガス交換が正常にできなくなり、体は酸素不足の状態に…。その結果、さまざまな症状が引き起こされます。
エコノミークラス症候群は、“脱水”と“長時間の同じ姿勢”という2つの条件が整えば、どんな場面でも発症する危険が生じます。
“エコノミークラス”という名称であるため、エコノミークラスでの旅行中にしか起こらない病気かと考えている方も少なくないでしょう。ですが、仕事中などにも発症する可能性が十分にあるのです。
特に、長時間のデスクワークは同じ姿勢でいるばかりでなく、脚の血行が非常に悪くなりますので、エコノミークラス症候群のリスクはグンとアップすることになります。
①こまめな水分補給を!
身体の水分が不足すると、血液の粘り気が増す恐れがあります。すると、血栓ができやすくなり、エコノミークラス症候群を発症しやすくなりますので、日ごろからこまめな水分補給を心がけるようにしましょう。
特に慣れないリモートワーク中は、パソコンと向き合って業務に没頭するあまり、ついつい水分補給がおろそかになってしまう可能性もあります。仕事中でも手元に水分を置き、少しずつでも水分を摂ることが大切となるわけです。
②こまめに動く!
ふくらはぎの血栓を予防するには、脚の血行を改善することも大切です。デスクワーク中などでも、1時間に一度は立ち上がって少し歩くなど、血行を良くする対策を講じてください。
なかなか動けない場合は、足首を回したり、座ったまま足を上げ下げしたりするだけでも、血行は十分に改善することが期待できます。
そして、お行儀が悪いと思われがちな”貧乏ゆすり”も、小刻みにふくらはぎの筋肉が刺激されることで、血行が改善されます。周囲の目が気にならないリモートワーク中は、意識的に貧乏ゆすりをすることもおすすめと言えるのです。
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